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素敵な笑顔
第10章 詩 記憶:運命の日
 運命の日は突然やってきた。

 いつもと変わらない日だった。
雨の夕方、放課後、マクドナルドで、
あたしはストレートティ、
紗絵は爽健美茶を飲んでいた。
ふたりでひとつのポテトを買って、
摘まみながら。
普段はなるべくお金をつかわないように過ごすのだけど、
寒かったのでちょっと贅沢。
おこずかいは、
美香ちゃんに言えばいくらでもくれるので、
あたしは月に三千円までと決めている。
ちょっと物足りなさを感じながら、
少ないなかでやりくりするのが結構楽しかったりする。

 不意討ちだった。
雪が降りそうなくらい寒い外を歩いてきて、
暖かい店内に気が弛んでいたかもしれない。
あたしの顔をじっと見てるなって思っていたら、
いきなり首筋のところ、衿の内側に、
紗絵は指先を滑り込ませてきた。

 ぇひぁっ!

 そんな感じの、
言葉では表せにくい変な声が出た。
ぞくっとしたのは、紗絵の指が冷たかったからか、
それとも……
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