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素敵な笑顔
第10章 詩 記憶:運命の日
そのあと、紗絵とどうやって別れたのか、
記憶にない。
うそ。思い出したくないだけ。
謝らないで。そんな目であたしを見ないで。
哀れみなんかいらない。
申し訳なさそうな顔しないで。
もういいから、ほっといて。
そんなことを言ってしまったのか、
心で思ってただけなのか、
それはほんとうに記憶にない。
でもどっちでもいい。
言っていようがいまいが、
それで未来が変わるわけでもない。
あたしは、いつもと違う電車に乗った。
普通にしていられる自信がなかったので、
家には帰りたくなかった。
美香ちゃんはきっと心配して、
なにがあったのか聞き出そうとするだろうから。
いつもはありがたい親の愛が、
そのときには重かった。
おばあちゃんに会いたくなって、
あたしは美香ちゃんの実家に立ち寄った。
おばあちゃんはあたしを見て一言、
あら、と小さくつぶやいた。
突然の訪問を歓迎してくれての、
いつもの嬉しそうな、あら、ではなかった。
記憶にない。
うそ。思い出したくないだけ。
謝らないで。そんな目であたしを見ないで。
哀れみなんかいらない。
申し訳なさそうな顔しないで。
もういいから、ほっといて。
そんなことを言ってしまったのか、
心で思ってただけなのか、
それはほんとうに記憶にない。
でもどっちでもいい。
言っていようがいまいが、
それで未来が変わるわけでもない。
あたしは、いつもと違う電車に乗った。
普通にしていられる自信がなかったので、
家には帰りたくなかった。
美香ちゃんはきっと心配して、
なにがあったのか聞き出そうとするだろうから。
いつもはありがたい親の愛が、
そのときには重かった。
おばあちゃんに会いたくなって、
あたしは美香ちゃんの実家に立ち寄った。
おばあちゃんはあたしを見て一言、
あら、と小さくつぶやいた。
突然の訪問を歓迎してくれての、
いつもの嬉しそうな、あら、ではなかった。

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