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素敵な笑顔
第10章 詩 記憶:運命の日
 お義母さんはご存知ないかもしれませんが、
今はタクシーって便利なものがあって――

 うるさいわね。
ごちゃごちゃ言わないで、黙って食べなさい

 うわ出た、お義母さんの嫁いびり。
詩ちゃん聞いた? 
おばあちゃんってこうやっていつも圧力で私を黙らせるのよ。
これが有名な嫁いびりよ。
覚えておくといいわ

 詩子に変なこと吹き込まないで。
前に本気にした美香に叱られたんだから

 顔をしかめておばあちゃんが言うと、
しのぶさんは思い出したように笑った。

 あれ、すごかったですね。
うちにくるなりいきなり私に謝って、
なんのことかと思ってるうちに
すごい剣幕でお義母さんの部屋に怒鳴り込んでいって

 誤解よって、あなたが言うべきじゃない。
私が言っても信じてもらえないんだから

 困ってるお義母さんが可笑しくて、つい

 ひどいひとねぇ

 不満たっぷりの表情と口調なのに、
おばあちゃんは全然怒ったりしていないって、
はっきりとわかる。
優しいおばあちゃん。
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