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素敵な笑顔
第10章 詩 記憶:運命の日
 やっぱり、そうなの……

 静かな部屋に、おばあちゃんの声がしんと響く。

 わかったってわけじゃないの。
なんとなくそうじゃないかなって思っただけ。
なにも根拠はないの。どうしてかしら。
ただそんな気がしただけ

 自分でもほんとうになぜわかったのか、
よくわかっていないような言い方だった。

 うん、そう。そうなの。
あたし、女の子を好きになっちゃって。
でもやっぱり、結局ふられちゃった

 ……そう

 おばあちゃんが黙ってしまったので、
あたしも黙った。
目を閉じると紗絵の顔が浮かんできそうで怖い。
卒業までのわずかな時間が悲しかったのに、
もうこうなってしまっては、
逆にまだ残っている日数が気持ちを重くする。

 つらかったわね

 もう寝ちゃったのかなって思うくらい長い沈黙のあと、
静かにおばあちゃんは言った。
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