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素敵な笑顔
第10章 詩 記憶:運命の日
 うん

 気持ちそのままでいられる。
たぶん、美香ちゃんだと無理。
美香ちゃんの前だと強がってしまう。

 今まで好きになったの、全部女の子。
あ、でも女なら誰でもいいってわけじゃないから安心してね。
おばあちゃんのことは襲わないよ

 ばかね……

 おばあちゃんはゆっくり笑い、
そして布団から手を出してあたしのほうに伸ばしてきた。
指の背中で、頬を優しく撫でてくれる。

 かわいい子

 おばあちゃんにじっと見つめられる。
慈愛に満ちた声。
おばあちゃんの指がすごく心地いい。
あたしのなかの負の感情が溶けていくよう。

 美香が言ってた。
わたしの宝物だって。
おばあちゃんもそうよ。
詩子は私の大切な、かけがえのない宝物

 おばあちゃんの指が、あたしのくちびるに触れる。
あたしのファーストキス、
おばあちゃんに取られちゃった気分。
頭がぼうっとしてくる。
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