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素敵な笑顔
第11章 音 静かな慟哭
 前に聞いたことがある。
彩音のおばあちゃんは霊感の強いひとだったって。
家系に、時々霊感を引き継ぐ子が出てくるって。
見えるのね。
彩音には、見えてるのね

 そう言われて、なんとなくわかった。
わたしにおばあちゃんの記憶が見えたように、
多分わたしの記憶もおばあちゃんに伝わってしまった。

 今も、ここにいるの?

 おばあちゃんに聞かれ、わたしは首を振った。
今は、見えていなかった。

 そう。あ、ごめんね。
お熱、引いてるわ。もう大丈夫みたいよ

 言われてみると、頭はすっきりしていて、
だるさも消えているようだ。
そしてまた理解した。
やりやがったな、と思った。
おばあちゃんのそば男に利用されたのだ。
自分の存在をおばあちゃんに伝えるために。
わたしに手を合わせているイメージが、
また頭に浮かんだ。
でも今度は、拝んでいるのでも謝っているのでもなく、
感謝を伝えているのだとわかった。
悪い気はしなかった。
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