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素敵な笑顔
第12章 詩 玩具の憂鬱
 優子さんの部屋は、いつも静かだ。
高級なマンションだから外音がほぼ入ってこない、
というのはもちろんだけど、
いつ来ても、テレビもラジオもついていない。
ついていないと言うか、テレビもラジオもない。
パソコンはあるけど、いつもオフになっている。
スマホも、今時そんなひといる? 
って思うのだけど、持っていないらしい。
いつどこにいても電話で捕まえられるのが煩わしい、
というのが理由だと、いかにも忌々しそうに言っていた。

「また溜まってきたの?」

 目を三日月形にして、
楽しそうに優子さんは言った。

「違います」

 はっきりと否定した。
優子さんの質問には、
性欲が、という言葉が省略されている。

 あたしは優子さんと、そういう関係だ。
そういう関係というのはつまり、
身体的接触を伴った関係。
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