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素敵な笑顔
第13章 音 たくさんの花
 無数の花が咲いていた。
小さい、白い、いくつもの八重の花。
赤や紫、ピンクの丸い花。
崇高な白い百合。
そんなたくさんの花たちのなかに、
おばあちゃんは立っていた。
初めて見る薄紫色の着物。
わたしたちの足音が聞こえたように振り返り、
わたしと目が合うとにっこりと笑ってくれた。
口は動かなかったけど、
来てくれたのね、
というおばあちゃんの声が聞こえた。
おばあちゃんはすっかりと健康そうで、
輝いているようで、
わたしはなんだかほっとする。
嬉しくて、
元気になったおばあちゃんをしっかりと記憶に留める。
これがもう、最後の機会だから……

 少しずつ輪郭がぼやけて、
霞んでいき、薄らいでいく。
おばあちゃんが手を振ってくれる。
心のなかで強く思う。
ありがとう、おばあちゃん。
ずっと、ありがとう。

 すっかりと見えなくなってしまうまで、
わたしはおばあちゃんを見つめていた。
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