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素敵な笑顔
第14章 詩 そのとき
「お医者さんがな、
俺たちの到着を待ってくれてたんだ。
その、臨終の宣言ってやつだな。
だから一応、最後を看取ったことになるのかな? 
まあ気休めだけど、その心遣いが嬉しかったよ」

 お父さんも鼻をすすっている。

「会えないの? おばあちゃんに」

「今、看護士さんたちが最後の処置をしてくれてる。
エンゼルケアだってさ。もうすぐ会えるよ」

 でもそのあとは葬儀屋さんがきたりお医者さん、
看護士長さんが挨拶にきてくれたり、
おばあちゃんの荷物を受け取ったりしてばたばたしてしまった。
おばあちゃんは別口のエレベーターから降りるようになっていて、
そこに5階の看護士さんが大勢で整列してくれて、
エレベーターのドアが閉まるまで見送ってくれた。
看護士さんやケアスタッフのひとたちには
ほんとうにお世話になった。
しばらくこっちに足向けて寝れないなって思うくらい。
みんな美人で優しくて笑顔が素敵で、
てきぱき仕事をこなす姿はかっこよくて、
でもあたしは、
もうひとを好きになるって回路をオフにしてあるので、
特別どの子かに惹かれてしまうってことはなかった。
それからみんなでまあおじさんの家に移動して、
葬儀屋さんがおばあちゃんを、
おばあちゃんの部屋に安置してくれた。
なんの柄もない白い、ただ白いばかりの布団。
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