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明君のお母さんと僕
第5章 柱の観音様
 母親は父親を極度に怖がっていたから、触らぬ神に祟りなしとばかりに物音を出来るだけ立てないように、黙々と家事をこなしていた。

★

 日曜日の午後だった。僕は自分の部屋で折りたたんだ布団を枕代わりにして、畳の上でぼんやりと観音様を眺めていた。パンツは膝まで下ろした状態だ。
 今日は朝から6回もオナニーをした。
 昨日、明君のお母さんにしてもらったことを思い出すたび、おちんちんが落ち着かなくなる。以前、一日に何回射精が出来るか挑戦したことがある。17回だった。大量のティッシュの残骸をまとめてトイレに流したせいで詰まらせてしまった苦い思い出もある。
 だから出来るだけオナニーは控えようと思っているのだが、今日は明君のお母さんに会えないのだ。溜めておく必要もないから、欲望のままオナってしまう。
「明日は日曜だから……うちに来たらダメだからね」
 昨日の帰り際、明君のお母さんに釘を刺された。
 日曜日は明君のお父さんが一日中、家にいるのだ。
 先週は月曜日から土曜日まで毎日、お昼から夕方ぐらいまで入り浸っていたからすっかり忘れていたけど、明君のお母さんは「人妻さん」なのだ。
 僕がどんなに頑張っても、明君のお母さんは他に好きな人がいるのだ。
 僕のものにしたいと思えば思うほど、妄想のオナニーの中で、明君のお母さんの体に精液をかけることばかり考えてしまう。なんでだろうね。
 7回目の射精を終えて、僕はふと観音様にお願いをしてみた。
「明君のお母さんが今夜、旦那さんとセックスをしませんように」
 おちんちん丸出しのままお願いしたから、観音様も呆れているかもしれない。

★

 翌日の月曜日も朝からうだるような暑さで、もう久しく雨も降っていない。ニュースでは、京都市の水源である琵琶湖の水位はかなり下がっていることを報じていた。
 13時になる前に僕は家を出た。昨日会えなかったから、一刻も早く明君のお母さんの顔を見たかった。
 額から滝のように流れる汗も拭わず、玄関の呼び鈴を鳴らした。
 はーい、と明るく暢気な声のあと、駆け寄ってくるスリッパの音。そしてガチャとノブの回る音がして、明君のお母さんは勢いよくドアを開けてくれた。
「いらっしゃい」
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