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明君のお母さんと僕
第5章 柱の観音様
とても弾んだ声で、満面の笑顔だった。今日は水色のTシャツで、サイズが小さいのか、胸の膨らみがいつも以上に盛り上がって見える。下は珍しく白のパンツだったけど、明君のお母さんのほっそりとした長い脚によく似合っていた。
「どうしたの? ニコニコして。何かいいことでもあったの?」
僕はそんなに笑っていたのかな。明君のお母さんのほうがずっと嬉しそうなのに。
僕はぶんぶんと首を振ってから、「今日も暑いですね」と言った。
「そうね! さあ、早く中に入って」
明君のお母さんは急かすように手招きをした。やっぱりちょっと変だ。先週会っていた時は、こんなにも、はしゃいでいなかった。息子の明君を亡くしたばかりで、明君のお母さんは僕の前では優しく振る舞っていたけど、なんだか寂しそうな影は落としていたから。
「お茶を持ってくるから、先に明の部屋に入っておいて」
「あ、はい」
明君の部屋は玄関を入ってすぐの左手にある。いつもはまずリビングでお茶を飲んで、それから明君のお仏壇のある部屋でお参りしていたのに、今日はいきなり明君の部屋だった。
僕は妙な違和感を覚えつつ、明君の部屋に入って、勉強机の椅子に腰かけた。
一人でこの部屋にいると、明君に対してなぜか申し訳ない気持ちになる。
やがて明君のお母さんは麦茶のコップを二つお盆に乗せてやってきた。
そして、僕の麦茶を勉強机に置いた後、すぐに、
「今日もお勉強の前に、スッキリしておこっか」
問いかけるのではなく、当たり前のように話してくるので僕は驚いた。もちろん、今日もしてもらえるのかな、と期待はしていたけど、明君のお母さんから積極的に誘われるとは想像もしていなかった。
僕は明君のお母さんを見た。
明君のお母さんは並びのいい白い歯をのぞかせて微笑んでいた。
「う、うん……いいの?」
僕はもういつでも準備万端だ。
「しておかないと苦しいでしょ。今日はお手手? それともこの前みたい、お口がいい?」
明君のお母さんはハシタないことをすらすらと言う。
昨日の日曜日、たった一日会わなかった間に別の誰かとすり替わったような……明君のお母さんの仮面をかぶっているだけで、中身は別の女の人になっているみたいと思った。
「えっと……」
もちろん、そんなことがあるわけがなく、僕は何をしてもらいたいか、考えた。
手でも口でもしてもらいたいけど、
「どうしたの? ニコニコして。何かいいことでもあったの?」
僕はそんなに笑っていたのかな。明君のお母さんのほうがずっと嬉しそうなのに。
僕はぶんぶんと首を振ってから、「今日も暑いですね」と言った。
「そうね! さあ、早く中に入って」
明君のお母さんは急かすように手招きをした。やっぱりちょっと変だ。先週会っていた時は、こんなにも、はしゃいでいなかった。息子の明君を亡くしたばかりで、明君のお母さんは僕の前では優しく振る舞っていたけど、なんだか寂しそうな影は落としていたから。
「お茶を持ってくるから、先に明の部屋に入っておいて」
「あ、はい」
明君の部屋は玄関を入ってすぐの左手にある。いつもはまずリビングでお茶を飲んで、それから明君のお仏壇のある部屋でお参りしていたのに、今日はいきなり明君の部屋だった。
僕は妙な違和感を覚えつつ、明君の部屋に入って、勉強机の椅子に腰かけた。
一人でこの部屋にいると、明君に対してなぜか申し訳ない気持ちになる。
やがて明君のお母さんは麦茶のコップを二つお盆に乗せてやってきた。
そして、僕の麦茶を勉強机に置いた後、すぐに、
「今日もお勉強の前に、スッキリしておこっか」
問いかけるのではなく、当たり前のように話してくるので僕は驚いた。もちろん、今日もしてもらえるのかな、と期待はしていたけど、明君のお母さんから積極的に誘われるとは想像もしていなかった。
僕は明君のお母さんを見た。
明君のお母さんは並びのいい白い歯をのぞかせて微笑んでいた。
「う、うん……いいの?」
僕はもういつでも準備万端だ。
「しておかないと苦しいでしょ。今日はお手手? それともこの前みたい、お口がいい?」
明君のお母さんはハシタないことをすらすらと言う。
昨日の日曜日、たった一日会わなかった間に別の誰かとすり替わったような……明君のお母さんの仮面をかぶっているだけで、中身は別の女の人になっているみたいと思った。
「えっと……」
もちろん、そんなことがあるわけがなく、僕は何をしてもらいたいか、考えた。
手でも口でもしてもらいたいけど、

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