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明君のお母さんと僕
第6章 風鈴と羊のタオルケット
明君の部屋では狭いからリビングに移動して、テレビ台の前にあるベージュのカーペットの上にゴロンすることにした。
「これね。明が小さい頃によく使っていたタオルケットなの」
僕と明君のお母さんの腰から下にかけて、一枚のタオルケットがかけられていた。
空色模様で、羊のような雲がまばらに描かれたタオルケットだった。
「だから、小さいんだね」
僕も明君のお母さんも足が出てしまっている。
「ね」
いっぱい泣いて悲しみが少し薄らいだのか、明君のお母さんはだいぶ元気になっていた。
僕は僕で、あんなに泣いたくせに今は隣に大人の女の人が寝ているという状況に、タオルケットをかけられた下腹部が膨らんできていた。
「あ、風鈴がある」
ベランダの窓の向こう、ガラス細工でできた風鈴は日差しに反射して宝石のようだった。
「昔からあるのよ。金魚が書いてあるの」
「へえ~。金魚かぁ」
「そう」
何のたわいもない会話だったが、僕はとても不思議な気分になった。
昨日、一昨日までは明君のお母さんに会えない不安で食事もほとんど喉を通らなかった。ようやく会えたと思ったら、明君のお母さんは可哀想なことになっていた。
だけど今はこうして、一緒にお昼寝をしている。
一寸先は闇も人生だけど、気づいた時には、闇が立ち去っている時もある。
そんなことをぼんやりと考えていると、ふいに耳をくすぐられた。
「わっ」
「耳垢がすごく溜まっているじゃない」
僕のほうに体を向けて、耳の穴を指で拡げて覗き込んできた。
「くすぐったいよ」
「おばさんが取ってあげるよ」
明君のお母さんは耳かきを取りにいこうと、体を起こそうとした。
僕は本能的にまだ離れてほしくなくて、
「今はいいよ」
明君のお母さんを引き留めるように、引き寄せた。
「あ、ちょっと」
明君のお母さんは倒れるようにして、僕の体の上に覆いかぶさった。
目が合った。目が離せなくなった。
リビングの掛け時計のカチカチと時を刻む音がやたら耳につく。
のしかかった明君のお母さんのお腹のあたりに、僕の硬いものが当たっていた。
明君のお母さんもソレに気づいているに違いない。
ああ、これは……。
次の瞬間、明君のお母さんは目をぱっちり見開いて
「カーン!」
「え?」
「これね。明が小さい頃によく使っていたタオルケットなの」
僕と明君のお母さんの腰から下にかけて、一枚のタオルケットがかけられていた。
空色模様で、羊のような雲がまばらに描かれたタオルケットだった。
「だから、小さいんだね」
僕も明君のお母さんも足が出てしまっている。
「ね」
いっぱい泣いて悲しみが少し薄らいだのか、明君のお母さんはだいぶ元気になっていた。
僕は僕で、あんなに泣いたくせに今は隣に大人の女の人が寝ているという状況に、タオルケットをかけられた下腹部が膨らんできていた。
「あ、風鈴がある」
ベランダの窓の向こう、ガラス細工でできた風鈴は日差しに反射して宝石のようだった。
「昔からあるのよ。金魚が書いてあるの」
「へえ~。金魚かぁ」
「そう」
何のたわいもない会話だったが、僕はとても不思議な気分になった。
昨日、一昨日までは明君のお母さんに会えない不安で食事もほとんど喉を通らなかった。ようやく会えたと思ったら、明君のお母さんは可哀想なことになっていた。
だけど今はこうして、一緒にお昼寝をしている。
一寸先は闇も人生だけど、気づいた時には、闇が立ち去っている時もある。
そんなことをぼんやりと考えていると、ふいに耳をくすぐられた。
「わっ」
「耳垢がすごく溜まっているじゃない」
僕のほうに体を向けて、耳の穴を指で拡げて覗き込んできた。
「くすぐったいよ」
「おばさんが取ってあげるよ」
明君のお母さんは耳かきを取りにいこうと、体を起こそうとした。
僕は本能的にまだ離れてほしくなくて、
「今はいいよ」
明君のお母さんを引き留めるように、引き寄せた。
「あ、ちょっと」
明君のお母さんは倒れるようにして、僕の体の上に覆いかぶさった。
目が合った。目が離せなくなった。
リビングの掛け時計のカチカチと時を刻む音がやたら耳につく。
のしかかった明君のお母さんのお腹のあたりに、僕の硬いものが当たっていた。
明君のお母さんもソレに気づいているに違いない。
ああ、これは……。
次の瞬間、明君のお母さんは目をぱっちり見開いて
「カーン!」
「え?」

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