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明君のお母さんと僕
第9章 夕餉
おや、カレーの匂いがする。今夜はカレーかな。
午後七時前でも八月の空はまだ明るい。
帰り道に見上げた空も下半分は茜色で、上半分は宇宙の色になっている。
人は家路を辿り、我が家から灯る光を見ると幸せな気持ちになるそうだ。
自分の家の明かりに、温もりを感じるそうだ。
僕は物心ついた頃から、一度もそんな感傷になったことがない。
家の前まで帰ってきて母親の夕餉の支度の匂いがすると、吐きそうになる。
今夜はカレーのようだが、家に入りたくない。
家族というものと食卓を囲みたくないのだ。
午後七時前でも八月の空はまだ明るい。
帰り道に見上げた空も下半分は茜色で、上半分は宇宙の色になっている。
人は家路を辿り、我が家から灯る光を見ると幸せな気持ちになるそうだ。
自分の家の明かりに、温もりを感じるそうだ。
僕は物心ついた頃から、一度もそんな感傷になったことがない。
家の前まで帰ってきて母親の夕餉の支度の匂いがすると、吐きそうになる。
今夜はカレーのようだが、家に入りたくない。
家族というものと食卓を囲みたくないのだ。

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