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第7章 <疑惑と噂>

「はい。
あたしとしては…最近やっと仕事ができるようになってきたし、仕事が楽しいって思えるときもできてきたんです。
でも、うちの会社は社内恋愛禁止じゃないですか？
そおいう噂は正直困るんです…。
今は仕事を頑張りたいので…。」

『…たまに食事だけでもダメかな？』

「…ごめんなさい。」

そのあと暫くお互い無言になってしまった。

別に田所課長が嫌いというわけではない。
かといって付き合うほど好きというわけでもない。
でも、どこか気になりほっとけない存在ではある。

もう恋のドキドキがどおいうものか、人を好きになる気持ちはどおいうものか忘れてしまった…。

気になるってことは好きなのか？

自分の中で田所課長は好きになるのか？

沈黙の間に私は頭の中で色々考えていた。

ふと、田所課長の顔をみる。
田所課長は凄く寂しそうな顔をしてうつ向いていた。