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第7章 <疑惑と噂>

そんな田所課長の顔を見たら、なんだか心苦しくなった。

私は自分の気持ちを素直に言ってるだけだけど、田所課長を突き放しすぎだろうか？
こんなに想ってくれてるんだから、試しに付き合ってみたほうがいいのか？

色々考えに考えた。

「じゃぁ…一度だけ。
市内じゃなくてちょっと遠くに行くなら…良いですよ。」

結局私は一度だけデートをしてみて、自分の気持ちをハッキリさせることにした。

『え…？』

落ち込んでうつ向いてた田所課長の顔が、一気に笑顔になる。

『本当に？』

「はい。でも、変なことしたらすぐに帰りますからね。」

『ありがとう！』

自宅に送ってもらってる車内で、田所課長は最早遠出の予定を楽しそうに立てていた。