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秘密の回転寿司
第8章 初セリ
「じゃあ、早速明後日来てもらってもいいかな」

『支配人』さんはにこっとする。

「は、はい…」

不安なあたしの心の中を読んだかのように彼は言う。

「大丈夫。あなたは『マグロ』なんだから。されるがままに相手に任せたらいいんだよ」

『されるがまま』という言葉が、なぜか妙にいやらしく心に突き刺さる。

「大丈夫。私も最初不安だったけど、お客さんみんな優しいし、すごい上手だから超気持ちよくしてくれるよ」

優子が笑顔で言う。

「でも…」

「平気平気。一回経験しちゃえば慣れるから。むしろ次はいつかな〜、って思うようになるよ」

「そうかな…」

多少の不安は残るものの、期待のほうがはるかに勝る。

前日の夜には念入りに体を洗い、ボディクリームもしっかり塗って、あたしはついにその日を迎えた。
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