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秘密の回転寿司
第3章 マグロ
黒いゴムのカーテンを押し開けて出てきたのは、透明なアクリルか何かでできたケース。
中に入っていたのは当然マグロ………ではなく、全裸の女性。
「なっ……」
「驚いたかい、佐伯君。見事な『マグロ』だろう?」
ニヤリと笑いながら社長が言う。
「さあ、どの『マグロ』が一番旨そうか、よく見ておこうか」
ゆっくりとした速度でベルトコンベアが動く。俺たちの目の前を、1体目の『マグロ』が通りすぎる。
『マグロ』は仰向けでまっすぐ寝転がっている。顔には不釣り合いなほど大きな羽つきの仮面をかぶっているため、よくわからない。
白い肌に桃色の二つの突起が旨そうだ。淡い繁みも、その奥からどんな果汁が溢れ出すのか興味をそそる。
「ふむ…なかなかに好みな感じだな。だがまだ次が来るぞ」
社長の言葉にベルトコンベアが来るほうを見ると、すでに3体目の『マグロ』が流れてきていた。
「本日は5体の『マグロ』仕入れております。どうぞじっくり吟味して下さいませ」
司会のスーツの男が言う。
この『マグロ』たちはどこから来たのか、なぜここにいるのか、疑問はつきないが、考えても仕方なさそうなので、俺は『マグロ』選びに集中することにした。
中に入っていたのは当然マグロ………ではなく、全裸の女性。
「なっ……」
「驚いたかい、佐伯君。見事な『マグロ』だろう?」
ニヤリと笑いながら社長が言う。
「さあ、どの『マグロ』が一番旨そうか、よく見ておこうか」
ゆっくりとした速度でベルトコンベアが動く。俺たちの目の前を、1体目の『マグロ』が通りすぎる。
『マグロ』は仰向けでまっすぐ寝転がっている。顔には不釣り合いなほど大きな羽つきの仮面をかぶっているため、よくわからない。
白い肌に桃色の二つの突起が旨そうだ。淡い繁みも、その奥からどんな果汁が溢れ出すのか興味をそそる。
「ふむ…なかなかに好みな感じだな。だがまだ次が来るぞ」
社長の言葉にベルトコンベアが来るほうを見ると、すでに3体目の『マグロ』が流れてきていた。
「本日は5体の『マグロ』仕入れております。どうぞじっくり吟味して下さいませ」
司会のスーツの男が言う。
この『マグロ』たちはどこから来たのか、なぜここにいるのか、疑問はつきないが、考えても仕方なさそうなので、俺は『マグロ』選びに集中することにした。