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第1章 執事〜晴人〜

「え、選ぶって…！そんな！
嫌です！そんなの！」


あたしは動揺した。
普通に生活してたのに
いきなりお嬢様になって転校までさせられて
あげくの果てに執事と初めて！？

そんなの受け入れられるわけない。

「しかし、彩芽様。
これはもう決まりでございます」


決まりって…

あたしにはどうにも出来ないって事？

俯くあたしに晴人さんは
優しく声をかける。


「お気持ちはお察しいたします。
ですが、専属執事は紅女学園の隣、
執事を養成する学校、
桜凛学園の生徒の中から彩芽様が選ぶのです」


あたしが、選ぶ…


「気にいった者をお選びになるのです。
お嬢様の中では本気で執事を好きになって
しまう者もいるくらいです。
正直、そのくらいのお気持ちがないと
私共執事もお嬢様を抱く事はできません」



え、ってことは…

「晴人さんは、もしかして…」



あたしの問いをわかっているのか
晴人さんは優しく微笑んで
こう言った。














「愛していますよ、沙月様を…」