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「私が欲しいですか?お嬢様」
第15章 専属〜真夜中の誓い〜
「ふふ、そうなんだ。
でも並んでるのはどれも難しそう」
立ち上がって颯太さんの隣で
本棚を見る。
ほとんどが英語での表記。
何語かわからないものもあった。
「彩芽様には無理ですね」
クスクス笑う颯太さんに
あたしはムスッとした。
「ひどい。すごいなーってちょっとは
尊敬したのに!」
「そんなに怒らないでください?」
颯太さんはあたしの目線までかがんで
髪の毛を撫でた。
あたしはその手が心地よくて
ついスリスリと頬を寄せてしまった。
「まるで子猫みたいですね…」
はっとして思わず
頬を離して後ろに下がった。
あたし、とんでもないこと!
たぶん今のあたしは
顔が真っ赤だ。
颯太さんはそんなあたしを見て
クスクス笑い手を伸ばしてきた。
「そんなに離れないでください?」
その一言で
そっと手が触れ合った。