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「私が欲しいですか?お嬢様」
第15章 専属〜真夜中の誓い〜

あたしの手にそっと重なる
颯太さんの手。
あたしはその手をじっと見つめた。
「怒っていらっしゃいますか?」
「え…?」
同じ様に颯太さんも
その手を見つめた。
「私が先生と…」
先生と…関係があった…
「正直…わかりません」
「わからない?」
颯太さんはあたしの目線に
合わせてかがむ。
目が合うと颯太さんの瞳が
揺れた様に見えた。
この目に逆らえないんだ。
「わかりません…でも」
「でも?」
でも、先生は颯太さんが
どうやって女性を抱くか知ってる…
それが嫌…
「彩芽様?」
じっと見つめてくる。
「…いやなんです」
あたしはそれだけを振り絞って
声を出した。
颯太さんはゆっくり手を離した。
「そうですか…なら私は
ここにいられませんね…」
切なそうな顔をする颯太さん。
違う…そうじゃない。
「あっ…ちが…その」
「…?」
「先生は…!」
あたしは下唇をくっと噛んだ。
そこに颯太さんの指が触れる。
「噛んではいけません…
血が出てしまいます」
あたしはその手をとって握った。
「先生は、知ってるから…」
「何をでしょうか?」
「颯太さんがどうやって…
女性を抱くのか…」
あたしの言葉に
颯太さんは目を開いた。

