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「私が欲しいですか?お嬢様」
第15章 専属〜真夜中の誓い〜
「彩芽様…」
言ってしまった。
言わないつもりだったのに
言ってしまった。
あたしはどうしたらいいかわからずに
後ろに下がった。
「ごめんなさい…あたし」
後ろに下がり過ぎて
颯太さんのベッドに座ってしまった。
「わっ…」
それを囲む様に颯太さんの手が
あたしの横に置かれた。
顔はすぐ近く…
「彩芽様?
今のもう1度言ってください」
「やだ…」
あたしは俯いた。
颯太さんはあたしの手を握って
膝をつく。
顔を覗き込んであたしの目を見た。
「彩芽様…」
だから、その目はダメなのに…
あたしの中で何かが崩れた。
「先生は颯太さんが
どうやって女性を抱くのか知ってる!
それが嫌なの!」
「これから学園で顔を合わせるのに
先生を見るたびに、その事を
考えてしまう!」
思った以上に大きな声が出た。
勢いで話してしまった。
恐る恐る颯太さんを見ると
何故か嬉しそうだった。
「嫉妬してくれたのですね…」
嫉妬…?
だからこんなにモヤモヤするの?
颯太さんはあたしの右手をとり
手の甲にキスをした。
「もう二度とあんな事はいたしません」
そしてあたしの目をしっかり
見つめた。
「私はあなたの為だけの執事です」