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「私が欲しいですか?お嬢様」
第16章 専属〜溺愛〜










トントン。
教室に響く、先生が教卓で
教科書をそろえる音。


時刻は午前11時50分。

「はい、今日はここまで。
えっと午後は通常通りの授業予定
でしたが、学園長が社交ダンスの
練習をする様にとの事です。
なので午後はダンスの練習となります。
みなさん、お昼を済ませたら
それぞれ練習を開始してください」


カランッー

あたしは持っていたシャーペンを
落とした。

すぐに颯太さんがそれを拾う。

先生はこっちを見た。

「名雲さん?大丈夫ですか?」


あたしは空いた口が塞がらない状態。
代わりに颯太さんが答えた。

「大丈夫です」


「そっ?ならいいのだけど!
では、みなさんまた練習の時に
それぞれの所に行きますね」


そう言って先生は教室を出た。



ダンス?

ダンスって言ったよね?


隣に座っていた詩織が
あたしの目の前で手を振る。

「おーい、あやめー??」


ずっと練習してない…


「彩芽様??」


どうしよう…
どうしよう!!

どうしよう!!!!!

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