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「私が欲しいですか?お嬢様」
第17章 専属〜初めての夜〜

あたしは慌てて携帯を取り出し
颯太さんに電話をした。
ーはい。
「あっ!颯太さん!彩芽です!」
ークス…わかりますよ。
どうかなさいましたか?
「ねぇ!マスターの所に報告行くの忘れてた!」
ーその件でしたら大丈夫です。
もうすでに電話でお詫びしてありますよ。
あ…そうなの。
颯太さんはあたしの知らない所で
いつ間にそんな事したんだろ…。
ー彩芽様?他にございますか?
「あ、ううん。大丈夫です」
ー早く帰ってきてくださいね…
トクンッー。
電話越しに聞く颯太さんの
甘く低い声で
そんな事言われてときめいてしまった。
急に赤くなったあたしを見て
ママは首を傾げてる。
あたしは誤魔化すために
話を切り替えた。
「何か、欲しいものありますか?」
ーいえ。彩芽様のお顔が見たいです。
ボムッ
あたしはさらに赤くなった。
「もうっ!颯太さん!?」
ークスクス…怒らないでください。
「知りませんっ!」
ー申し訳ありません。
ですが…本当に早くお顔が見たいです。
気をつけて帰ってきてくださいね。
「わかりました…じゃあ…また」
ーはい。失礼いたします。
あたしは颯太さんの
甘い言葉にまだドキドキしながら
電話を切った。
ふっと見るとママは笑ってる。

