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「私が欲しいですか?お嬢様」
第2章 執事〜選択〜
「この学園は、紅女学園の方は
いつでも出入り出来るようになっています。
ですが、私達執事はいつでも…という
訳にはいきません」


「え、でもさっき学園長は
行き来できるって…」


「はい、ですが出来るのは
専属として付いている者だけです」


じゃあ専属ではない人達は
こっちの学園には入れない…って事か。


「あの、紅いネクタイの人は
何人くらいいるんですか?」


「ここは執事を養成する学園…
競争率はとても高いですが、
試験に受かる者はわずかです。
現段階では見習いの緑が90名。
青が60名、紫が85名
紅いネクタイは8名です」


紅いネクタイって
それだけしかいないの…?


「じゃ、じゃあみなさんの他には
あと3人しかいないって事ですか?」


「はい、その通りです。
紅いネクタイをつけている者は
難易度が高い試験を
クリアしているのです。
基本的に執事は
紅いネクタイをしている者を
選ぶ形にはなっていますが
現状、そうもいかないですね」



「え、じゃあ紫や青いネクタイの人を
執事にしている人もいるって事…?」




話をしながらも
書籍室、保健室、と次々案内されていく。


「はい、むしろそういう方の方が
多いかと思われます。
私共、紅いネクタイの人間は
8人中5人は専属についていますので」


8人中5人って…

え、じゃあこの人も…?




あたしの右手をひき
少し前を歩くその人は
ニコッと笑い

「私はついておりませんよ」


まるであたしの心を読みとったのかと
思う答えを言った。


「あ…そう、なんですか…」


クスクス…
笑ってる…あたしからかわれてる!?






「彩芽様、あなたは実に
可愛らしい方だ」


!!!!!!!!!!


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