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「私が欲しいですか?お嬢様」
第20章 純也〜マスターの恋〜


そんな目で見るな。


気持ちが揺らぐ…


「やだ…やだ!」

俺の服をつかんで拒否する。

俺はその手をつかみ
ゆっくり服から剥がす。


「…もう来るな。お前とも会わない」


俺の言葉にひたすら
涙を流してショックを受ける。

「あたしが…子どもだから?」


違う。

「…ああ」


「あたしが…高校生だから?」


違う…

「…ああ」




「…本気じゃないの?」


本気だよ、俺は。
10個も離れたお前に惚れてる。


「…ああ」


俺は思ってる事と正反対を
答え続けた。

沙月は一歩後ろに下がって
置いた鞄を手にした。

「そっか…そう…だよね…
あはは…ごめんね」

涙しながら小さく笑う。

「……さつ…き」


「わかった…もう来ない」


そう言って走って出て行った。
チャリン…

俺は煙草に火をつける。


これで…いいんだ。


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