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「私が欲しいですか?お嬢様」
第20章 純也〜マスターの恋〜
…とまぁ
これが俺の恋の話。
え?切ないって?
いいんだよ、これで。
俺はあいつが幸せなら
それでいいって思ってたんだ。
けど、雪弥がいなくなった今
俺はあいつにまた会いたいと
思ってる。
「って会えるわけないけどな」
俺は連絡先すら知らない。
今の沙月はどんな姿になってるかも
全然知らない。
でもいい、それで。
きっとまた縁があれば会える。
チャリン…
「いらっしゃいませ」
懐かしい匂い
見覚えのあるウェーブのかかった髪
大きな瞳…
「さ…つき…?」
「お久しぶりです、純也さん」
俺、48歳。
沙月、38歳。
俺たちは再会した。