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「私が欲しいですか?お嬢様」
第21章 ドキドキ社交ダンスコンテスト。

顔を洗ってくると
あっという間に椅子に
座らせられて

コットンで優しく
化粧水をつけられた。


ポンポン…


「彩芽様は肌がキレイですね。
普段は何かしているんですか?」


話しかけられて
閉じていた目をそっと開ける。


ち…ちか…い…

目の前に颯太さんの顔があって
ドキドキが止まらない。

「あ、いえ、何にも…」


何と無く下を向いてしまう。


そうすると、颯太さんの手で
くいっと顎を持ち上げられた。


「顔を下に向けないでくださいね」


「あ…はい…」

そんな事言われても
無理なのに…


化粧水が終わると
乳液をまた丁寧にポンポンとされる。



ほんとに近い…


何度もキスしてるけど
こんなに近くで顔を見るなんて
ないかも…

颯太さん肌…キレイなんだ。


いつも、口付けてくれる唇が
やけに色っぽく見える。


眼鏡で全然気づかなかったけど
まつげ…長い。



そんな颯太さんに見とれていたら
その視線に颯太さんが気づいた。


「私の顔に何かついていますか?」


「あっ!いえ!あのっ…」


見とれてたなんて言えるわけないっ!

あたしは恥ずかしくて
目をぎゅっと閉じた。



チュッ…

唇に柔らかなものが触れる。

目を開けるとニッコリと
微笑む颯太さん。

「見とれてましたか?」


んなっ!?
な、なななななななな!!??

「クス…私も彩芽様に
見とれておりますよ…?」


妖しく瞳が光る。


「〜っ!!もう!」

颯太さんはあたしの反応を
楽しみながら、またコットンを
手にポンポンしだした。

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