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「私が欲しいですか?お嬢様」
第21章 ドキドキ社交ダンスコンテスト。


ドクンッー


その言葉に惹かれるように
颯太さんの胸へ飛び込む。


ぎゅっ…

今の…なんだろ…

すごく懐かしい感覚がした。


どこかで同じ様な事あった気が…




ーおいで、あやちゃん

ーうん

ーぎゅうぅ!

ーぎゅうぅ〜



あたしの夢かな?


「大丈夫ですよ、彩芽様」


優しくかけられる声。


「優勝はできなくていいんです。
最後まで踊りきりましょうね」

ぎゅっとさらに
抱きしめる力がこもる。

「うん…お願いします」


「はい、もちろんでございます」



ほんの少しの間
抱きしめ合ったままでいた。


どこか懐かしい気がするのは
きっと気のせい。



「さっ!紅茶を飲んで
着替えてしまいましょう!」


颯太さんはあたしの肩に
手を置いてぐっと離した。


「はいっ!」



そして、またあたしは
やたら背中の開いた衣装に
着替えることになった。

しかも…今度は
髪の毛をアップにしたので
うなじから綺麗に丸見えだった。



ーもうっ!
また背中がこんなにぃ〜!!!


ークスクス、よくお似合いです。


ー笑い事じゃないですっ!
恥ずかしいんですよっ!


ーでは…このままここで
私に抱かれますか?


ー…っ!?なっ!

ーぷっ…冗談ですよ?


ーひっどいっ!!ばかっ!


そんな言い合いをしながら
会場に集合した。





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