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「私が欲しいですか?お嬢様」
第23章 彩芽〜繋がる過去〜
「ってそれよりも。
あなたはどうして執事を?
お母様とお父様は許してくれてるの?
本来、あなたは執事なんて
やる必要はないわよね?」
「…調べたのですか?」
沙月は溜め息混じりに答える。
「ごめんなさい。
けれど、詳しく調べなくても
すぐに情報は入ってきたわ…」
「彩芽様は…ご存知なんでしょうか?」
首を横に振る。
「知らないわ」
「私の口から時期がきたら
話をします。まだ言わずにいて
もらえますか?」
「……わかったわ」
「ありがとうございます」
一通り話を済ませると
沙月は部屋を出て行った。
沙月の背中を見送り
ふっと見上げた窓。
彩芽の部屋の電気が
付けっ放しなのに気づき
颯太は彩芽の部屋に向かった。