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「私が欲しいですか?お嬢様」
第24章 彩芽〜蘇る記憶〜

あたしは抱きついた状態から
身体を離しママに質問した。


「ねぇ、ママ…」


「ん?」

首を傾げて答える。


ほんとに知っているだろうか。

「あたし…」


ほんとに聞いていいのか…
いやでも…他に確かめようがない。


「あたし…颯太さんと前に
どこかで会ってる…?」


そう、あの夢に出てくるのは
間違いなく颯太さんだと思う。


あの瞳

あの髪色

仕草

喋り方も…


「彩芽…」


ママはその言葉に驚いて
目を見開いていた。


そして静かに目を閉じる。
ふぅっと溜め息をつくと答えた。



「知りたい?」


やっぱりママは知ってる。

「うん」


あの夢が何なのかわかるなら
確かめたい。

ママは腕時計を見る。


「まだ飛行機までは時間があるわね。
こっちへいらっしゃい」


あたしはママの言うまま
学校の事など忘れ着いて行った。

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