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「私が欲しいですか?お嬢様」
第24章 彩芽〜蘇る記憶〜



あたしは布団から手を出し

そっとその泣きそうな顔の頬に触れる。


「泣かないで…颯ちゃん…」



「ーっ!?」

颯太さんの驚いた顔が
見る見るうちに泣き顏に
変わっていく。

ボロボロと涙を流し
頬に触れてる手を握り
額にくっつけ肩を震わせる。


「ごめんね、ずっと…
颯ちゃん」



「くっ…うっ…あやっちゃ…」



きっとずっと待っていた。


彼はあたしが思い出すのを。


知らないふりをして
初めて会うふりをして
あたしに接するのは
どれだけ辛かっただろう。




あたしは泣き続ける
颯太さんを抱きしめたくて
ゆっくり起き上がった。


「あっ…まだ寝ていなくてはっ…!」


泣いていても執事の意識は
あるんだね。


「ううん、大丈夫」


あたしは両手を広げて
幼い頃、ずっとしていてくれた事を
お返しした。


「…おいで」

颯太さんは少し驚いたけど
すぐに涙を拭き優しく微笑んだ。


「いいえ…私にやらせて下さい」


そう言うと両手を広げ
今までにないほどの
優しい笑顔で言った。




「おいで…」

懐かしい優しさ。
あたしは目に涙を溜め
頷いた。


「うんっ!颯ちゃんっ」


力強く抱きつく。


それに答える様に、
颯太さんも強く強く抱きしめた。



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