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「私が欲しいですか?お嬢様」
第3章 執事〜結斗〜

人に髪の毛を乾かしてもらうのは
正直心地いい。

結斗さんがいることは驚いたけど
美容院に行ってるみたいで
この心地良さに目を閉じた。


「彩芽様、髪の毛きれいですね」

指を通しながら結斗さんが言った。

「そんなこと、ないですよ」

「僕について、何か聞きたい事など
ございますか?」



聞きたいこと…
決まったのは突然だし
特にこれといってない。

悩んでいたら
結斗さんに笑われてしまった。

「あは、申し訳ありません。
困らせるつもりはないのですよ」


「ごめんなさい…」


「では、僕が質問してもよろしいですか?」


「はい、なんでも…」


「彩芽様は食べ物の中で
何が一番好きですか?」


「ショートケーキ!苺のやつです!」


「ふふ、では明日、ティータイムは
ショートケーキにいたしましょう」


その言葉に頬が緩む。




カチッー

「終わりましたよ、夕食を
お持ちしますね」


「あ、はい」

質問、もう終わりかな?

結斗さんは夕食を取りに部屋を
出て行った。


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