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「私が欲しいですか?お嬢様」
第27章 マスターの恋模様②








腕の中にいる沙月。


愛おしくておでこにキスをする。




「ん…」

眠っていた沙月が
目をこする。

「ごめん、起こしたか?」


「ううん…」



互いに見つめあい微笑む。



あの頃と変わらない笑顔。


ただ違うのは

お互いシワが増えたな。


若いとは言えない俺。


沙月は俺より若いけど
でもあの頃と違って
肌に張りはないな…


そんな事言ったら怒るな…笑


それでもいい。

お前がおばあちゃんになっても
ずっと俺が愛し続ける。


「ねぇ、純也さん?」


「ん?」


「彩芽に報告しなきゃね?」


「あー…そうだな」


「驚くよね?」


「クス…当たり前だろ。
でも彩芽ちゃんは受け入れてくれる」


「うん、あの子優しいから」


「だな…」


「それより!」


沙月は突然、首をあげ
不機嫌そうな顔をする。

「あたしの事、シワが増えた
とか思ったでしょ!?」


「え!?は!?」


なんで、バレてるんだ!?


「顔に出てるわよ…」


目を細め睨まれる。

「そ、そんなこと…無くは…ない」


そう言われた沙月は
顔を真っ赤にして怒った。

「ひっどい!!純也さんだって!
おじさんじゃない!」


「あははっ!ごめんごめん!
怒るなよ〜!な?」


俺は笑いながら沙月を
抱きしめた。


「ずっと愛してやるから…」


そう言うと、
小さく頷いた。






この幸せがずっと続く様にと
心から思った。




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