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「私が欲しいですか?お嬢様」
第28章 専属執事〜別離〜
その数分後、
玄関とは離れた場所にいる
晴人の携帯が鳴った。
かけてきたのは
ここに仕えるメイド。
今訪ねてきた人物の事だろうと
晴人は察しがついた。
鳴る電話に出て発した一言。
「誰がきた?」
ー晴人さん、颯太さんのお母様と
おっしゃる方が…
颯太の母親が?
このタイミングで。
「わかった。
応接室で待ってもらって。
すぐにそちらへ行く」
嫌な予感しかしなかったが
とりあえず返事をし
応接室へと向かった。
向かう途中、ふっと
窓に目を向け、門を見ると
そこにはリムジンと
スーツを身にまとった執事が
3人立っていた。
晴人は目を見開き
立ち止まる。
おかしい。
来てるのは颯太の母親のはず。
颯太はごく一般の家庭だと
聞いているが…
晴人は状況がわからないまま
またゆっくりと応接室へと
歩き出した。