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「私が欲しいですか?お嬢様」
第3章 執事〜結斗〜

今…おでこにチュって…
柔らかいものが当たった気が…

「ゆい、と…さん?」

胸元のバスタオルを握ったまま
結斗さんを見上げると
頬を両手で包まれて、おでこを
くっつけられた。


「あなたは可愛い。
とても…魅力的です」


「あ、あの…」


親指で唇をなぞられる。

「キスの、ご経験は?」


いつも見せる屈託のない笑顔は
どこにもない。
一人の男性…なんて色っぽい。

「…ない…です」


きっとあたしは今真っ赤。
鏡が真横にあるけど、見られない。

「では、僕が、初めて。
ですね?」



初めてーーー。

チュッーー

「んっー!?」

結斗さんの柔らかい唇で
口を塞がれる。

触れ合って、離れ
また触れ合う。


「舌、出して下さい」

「し、舌!?」

舌を出すって…どうすれば…


「クス…」
含み笑いをする結斗さん。

「では、彩芽様、軽く
口を開けていてくださいますか?」


軽く…軽く…

こう、かな?

「いい子ですね」


クチュッー。チュル…チュパ

「んっー!ふっ…あっ」


く、苦しいっ…!
息が…どうしたら…

「呼吸は止めずに、鼻で…」


鼻…鼻で…

スゥー…

「そうです…」

ヂュルヂュル…チュパ…



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