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「私が欲しいですか?お嬢様」
第30章 尚弥〜溢れる想い〜
ーそれから、すぐに手続きが
済まされた。
引っ越しに、転校と
どこから情報を得たのか
詩織から連絡がきて、
とても怒っていたけど
高校を卒業したらそっちに帰るからと
約束して何とか許してもらった。
尚弥は心配でたまらず
しばらくは彩芽のそばに
いさせてほしいと懇願した。
「お願い致しますっ!!」
何度も何度も頭を下げる尚弥に
結局根負けしたのだ。
また尚弥がどれだけ自分を心配
してくれているかが痛いほど
伝わって断れなくなった。
「わかりました…」
新しい高校。
転校は2回目だ。
ーコンコン
1人考え事をしていたら
部屋をノックする音が聞こえた。
「はい」
「失礼いたします」
入ってきたのは尚弥さんだ。