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「私が欲しいですか?お嬢様」
第4章 執事〜尚弥〜

あんな事があったけど
あの後、颯太さんは特に何かを
してくるわけでもなくて。

あっという間に学園は終わった。


といっても、まだ午後3時。


この学園、遅くても3時で終わる。
普通の高校じゃありえない。
これもお嬢様学校の特徴なのかな。

「彩芽ー!!」

「詩織??」

校門の所で大きく手を振っている。
詩織は今日、教室にいなかった。

「詩織、今日なんでお休みだったの?」


「今日はちょっとパパの用事でね!
あれ?専属、尚弥にしたの?」


あたしの斜め後ろにいる尚弥を見て
不思議そうに言った。


「あー。ううん、これは…」

「お久しぶりです、詩織様。
違いますよ、結斗と同様
1週間のお試しございます」


あたしが言うのを遮って
丁寧に詩織に話をした。

「えーーー!!!彩芽、まだ決めてなかったの?」


「うん…」


「早く決めなきゃ!1ヶ月後には
学園でベストペア賞を決める
社交ダンスあるんだよ!?」


はい?今…なんと?


「ベストペア?何それ」

「毎年5月に、執事との相性が
1番いいペアを決めるの!
社交ダンスで!」


執事との相性…?

1番いいペア…??


社交ダンス…???



「ええええーーー!!!!!!」


校門前にも関わらず
あたしは大声で叫んでしまった。


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