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「私が欲しいですか?お嬢様」
第1章 執事〜晴人〜
食事は自分の部屋で食べた。
というか、運ばれてきて
ママとは食べられなかった。
あっという間に23時…
なんだか今日は疲れたな。
慣れない大きなベッドに転がりながら
今日という日を振り返った。
冬休み…
それまでは普通の生活をしてたはずなんだけどな。
眠れない。
それにさっきから…
グゥゥゥゥゥゥゥ…
「なんか小腹空いたかも」
夕飯は緊張からか、何だか
あまり進まなくて食べられなかった。
お腹空いたし…
台所に行けば何かあるかな。
そう思って部屋を出た。
「ほんっと広いなぁ。この家」
23時という時間なだけあって
執事さんや、メイドさんはもう
屋敷内にはいなかった。
庭に寮があって
そこに暮らしてるらしい。
静かだな。
ーーーアアッン
え?
「なに、今の」
こっちの方から…
「こっちって、ママの部屋の方…」
ーーーーンァ…アァン
あたしは声がする方に確実に
一歩ずつ近づいた。
すると、見える小さな明かり。
ママの部屋のドアが少し開いてる。
「沙月、いい声ですよ」