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「私が欲しいですか?お嬢様」
第6章 執事〜波乱〜
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「彩芽様!どちらへ!」
もうっ!トイレくらい…
「お手洗いです!そこで待ってて!」
最後だからなのか、
今日の尚弥さんは一段としつこい。
ちっとも落ち着かない。
…颯太さん。
会いたいな…
「!?何思ったの?あたし!」
「私に会いたくなりましたか?」
な、な、なんで!!!!????
「なんで!?ここにいるー「しぃー」
思わず声を大きく上げたあたしに
颯太さんは人差し指を立て
静かにーっと言った。
「真壁の独占欲の強さに
やられてるのではないかと思いまして」
この人はエスパー??
なんて鋭いんだろう…
「はは…いやぁ…そんな事は」
「ご無理なさらず…」
と微笑まれ、思わずタジタジになった。
「だから…」
コツー
「初めから…」
コツー
ゆっくりゆっくり
近づいてくる。
壁際に追い詰められ
どこにも逃げられない状態にされる。
あたしの顔の高さに颯太さんが
かがみ、こう言った。
「私を選ぶべきでしたよ?」
ードクンッ!!!
心臓が飛び跳ねた。