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「私が欲しいですか?お嬢様」
第8章 女子会〜彩芽×詩織〜

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静かな温室の中
本を読むには快適な場所。
入学して、みんな執事ができて
初めての執事で浮かれてる人もいる
執事をまるでペットの様に扱う人もいる。
私はそんな風にはしたくないし
執事とは言えど
ちゃんと向き合ってくれる人を…
って思ってるけど
なかなかすぐに見つかるものじゃない。
ガサッー。
「詩織様」
低く優しい声。
ふっと顔を上げるの
名前を呼んだその人は私に
膝まづいた。
「突然の声かけ、お許し下さい。
こちらにいると伺いましたので…」
茶色いサラサラの髪の毛。
整った鼻筋。
健康的な肌の色。
「あなたは…だれ?」
「申し遅れました。
私は桜凛学園、紅ネクタイ
櫻井 大和と申します」
「あ、執事のトップクラス…」
下げていた顔を上げ
私に微笑みこう告げた。
「私をあなた様の執事にして
頂きたいのです」
「え?」
そう言って、私の右手をとり
忠誠を誓うキスした。
「ーっ!
私は執事に偉そうにしたり
執事をペット扱いをしたりは
したくない。対等がいいの」
「はい、心得ております」
「だから、その膝まづくのやめて。
私の隣に座って」
大和は少し驚いた顔をしたけど
立ち上がり隣に座った。
「こちらで、よろしいですか?」
「ほんとにやってくれた…
ふふ。あなた、今までの人とは
違うのね」
今まで執事になろうとしてきた人は
みんなこれを断っていた。
大和が初めてだった。
だからこそ、私は大和を
執事にすることに決めた。

