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第4章 蛇蝎の槽

実際には数ある風俗営業の中でも、最高級の人材とサービスを提供している営業形態だ。
ここはその中でもやはりトップクラスの高級店だった。

安代美雪は午後からずっと、その個室で店長の男から指導を受けていた。 一見、眼鏡の似合う柔和な印象だが、やはり身体は鍛えてあり、色白ながら、バレエダンサーのようなバネのある肉体が、その顔とギャップになっている。

安代美雪は、その男の上になっていた。

広い個室の中には、二人が十分に入れる浴槽があり、それは豪華な装飾が施されたフランス製のブランドものだ。 その横にはローションマットを置くスペースがあり、水場から一段高くなってベッドとソファが二つ、ガラステーブル、冷蔵庫と小さなワインセラーまである。