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恋セヨ乙女
第13章 修学旅行ナイショの恋
「先生方はまだ起きてるしすぐに見回りも始まる。今出てったらすぐ見つかるよ」
「それじゃ帰れない…」
「心配しなくても疲れてるからだからじきに寝る」
「じきに…」
「とりあえず座れば?」
「………」
仕方がない。言われるままにベッドに腰かけると隣に先生も座る。
わずかに弾むスプリングにドキッとした。
「……あ、そうだ!先生鹿にもモテモテでしたね。さすが生物教師」
「生物教師は関係ないだろ」
「私たちなんてお義理程度でした」
「義理…」
ククッと先生が笑う。
私の意思は自分が思うより弱いようであんなに決心したにも関わらず簡単にときめいてしまう。
そんな自分が情けない。
「動物は好きなんだ」
「……好きだからって好かれませんよ」
「そう?実家にもいるんだ。トイプードルが」
「へえ…お名前は?」
「………」
「ん?」
「……マユ」
「は?」
「マユって言うんだ。誰かさんと一緒」
少し言いにくそうに先生が話す。
「あの、それ犬につける名前じゃないですよ」
「つけたのは母親。最初鈴村さんが“真優”って呼ばれてるの聞いてうちのマユと同じ名前の子がいるんだなって」
「………」
「だからよく見てた。河内先生によく雑用言いつけられてるのも篠田さんにいじられてるのも」
び、微妙……
それと同時にあれだけ気にしてくれたのは犬と同じ名前だったからなんだって…なんだかすごく悲しくなった。
「それじゃ帰れない…」
「心配しなくても疲れてるからだからじきに寝る」
「じきに…」
「とりあえず座れば?」
「………」
仕方がない。言われるままにベッドに腰かけると隣に先生も座る。
わずかに弾むスプリングにドキッとした。
「……あ、そうだ!先生鹿にもモテモテでしたね。さすが生物教師」
「生物教師は関係ないだろ」
「私たちなんてお義理程度でした」
「義理…」
ククッと先生が笑う。
私の意思は自分が思うより弱いようであんなに決心したにも関わらず簡単にときめいてしまう。
そんな自分が情けない。
「動物は好きなんだ」
「……好きだからって好かれませんよ」
「そう?実家にもいるんだ。トイプードルが」
「へえ…お名前は?」
「………」
「ん?」
「……マユ」
「は?」
「マユって言うんだ。誰かさんと一緒」
少し言いにくそうに先生が話す。
「あの、それ犬につける名前じゃないですよ」
「つけたのは母親。最初鈴村さんが“真優”って呼ばれてるの聞いてうちのマユと同じ名前の子がいるんだなって」
「………」
「だからよく見てた。河内先生によく雑用言いつけられてるのも篠田さんにいじられてるのも」
び、微妙……
それと同時にあれだけ気にしてくれたのは犬と同じ名前だったからなんだって…なんだかすごく悲しくなった。