この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恋セヨ乙女
第15章 動き出した関係
それから差し障りのない話をしたり沈黙があったりしながらほどなくサナちゃんのアパートに着いた。
駐車場に車を停め階段を上がる。
二階の角部屋がサナちゃんのお家らしい。
ピンポーン…
インターホンを鳴らすと「はーい」と声がしてドアが開く。
「いらっしゃーい」
サナちゃんは私と先生を見比べてニッコリ微笑んだ。
……なんだかサナちゃん表情が柔らかくなった気がする。お母さんの表情だ。
「入って入って」
「お邪魔します」
ニコニコ招き入れてくれるサナちゃんに続いて上がるとリビングのベビーベッドが目についた。
「今寝てるの」
キッチンでお茶の用意をしながらサナちゃんが話す。
『主婦』の顔も『お母さん』の顔も学校でのサナちゃんとは大分かけ離れていてなんだか感慨深い。
そっとベビーベッドを覗くと小さな赤ちゃんが眠っている。
「小さい…」
「これでも大きくなったんだよ」
お茶を持ってきたサナちゃんが赤ちゃんを覗く私と先生のところに来て、クスクス笑いながら赤ちゃんの掛け布団を直す。
「サナちゃんすっかりママだね」
「なれてる?ママ」
「なってるなってる」
赤ちゃんを見る眼差しも雰囲気もすごく優しくて私まで幸せな気分になってくる。
「あ、赤ちゃんとサナちゃんにプレゼントが」
床に置いた紙袋から色紙と包装されたベビー服を渡す。
「みんなからの色紙とこれもクラスのみんなから」
「ありがとう」
色紙に目を通してサナちゃんが嬉しそうに微笑んだ。
「これ、開けていい?」
「うん、開けてみて」
リボンをほどき包み紙を開けると現れたのは牛柄のベビー服。
「牛!何で牛?」
「可愛いでしょ?なんか健康そうだし」
「全く、お姉ちゃんたちは趣味が悪いでちゅねー」
そう言いながらサナちゃんの表情は嬉しそうだ。
「河内先生の子なら虎じゃない?」
「それはどういう意味でしょうねー」
「ハハっ」
私の笑い声に反応して赤ちゃんの眉がピクリと動く。
そして子猫みたいな泣き声で顔をくしゃくしゃに泣き出してしまった。
駐車場に車を停め階段を上がる。
二階の角部屋がサナちゃんのお家らしい。
ピンポーン…
インターホンを鳴らすと「はーい」と声がしてドアが開く。
「いらっしゃーい」
サナちゃんは私と先生を見比べてニッコリ微笑んだ。
……なんだかサナちゃん表情が柔らかくなった気がする。お母さんの表情だ。
「入って入って」
「お邪魔します」
ニコニコ招き入れてくれるサナちゃんに続いて上がるとリビングのベビーベッドが目についた。
「今寝てるの」
キッチンでお茶の用意をしながらサナちゃんが話す。
『主婦』の顔も『お母さん』の顔も学校でのサナちゃんとは大分かけ離れていてなんだか感慨深い。
そっとベビーベッドを覗くと小さな赤ちゃんが眠っている。
「小さい…」
「これでも大きくなったんだよ」
お茶を持ってきたサナちゃんが赤ちゃんを覗く私と先生のところに来て、クスクス笑いながら赤ちゃんの掛け布団を直す。
「サナちゃんすっかりママだね」
「なれてる?ママ」
「なってるなってる」
赤ちゃんを見る眼差しも雰囲気もすごく優しくて私まで幸せな気分になってくる。
「あ、赤ちゃんとサナちゃんにプレゼントが」
床に置いた紙袋から色紙と包装されたベビー服を渡す。
「みんなからの色紙とこれもクラスのみんなから」
「ありがとう」
色紙に目を通してサナちゃんが嬉しそうに微笑んだ。
「これ、開けていい?」
「うん、開けてみて」
リボンをほどき包み紙を開けると現れたのは牛柄のベビー服。
「牛!何で牛?」
「可愛いでしょ?なんか健康そうだし」
「全く、お姉ちゃんたちは趣味が悪いでちゅねー」
そう言いながらサナちゃんの表情は嬉しそうだ。
「河内先生の子なら虎じゃない?」
「それはどういう意味でしょうねー」
「ハハっ」
私の笑い声に反応して赤ちゃんの眉がピクリと動く。
そして子猫みたいな泣き声で顔をくしゃくしゃに泣き出してしまった。