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第15章 動き出した関係

「計画的な出産をできなかった私が言える立場じゃないけど先生は一人前の教師なんだから…頼むわよ」


「………」


サナちゃんはやたら先生の「教師」を強調した。
先生は神妙な顔でサナちゃんの言葉を聞いている。


その時、譲二くんが再び泣き出した。


「ああ、お腹が空いたかな…ちょっとおっぱいタイムしてくるから適当にくつろいでて」


サナちゃんが譲二くんを連れて隣の部屋に消えると私と先生は二人きり。



「…お茶、いただこうか」


「はい」


サナちゃんが淹れてくれたお茶を啜りながら二人でソファに座った。
先生は何かをぼんやり考えていて…


「先生」


「……何？」


「どうかしましたか？」


「……いや、」


少しだけ切ない先生の目。



「譲二くん可愛いですね」


「そうだね」


「子供好きですか？」


「嫌いじゃないかな」


「意外ですね…」


「鈴村さんは？」


「結構好きです」


「精神年齢近そうだものね」


「……」


ポツリポツリと会話して黙って…
明らかに下がった先生のテンション。


「か、彼女さんはお元気ですか？」


「まあ…」


「近所でもそんなに会わないもんですね」


「行動時間帯が違うんだろ」


「………」



会話、終わっちゃうし。
サナちゃん早く来ないかな。
先生との時間はやっぱり体に悪い…