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恋セヨ乙女
第16章 真優と大地
「知り合いか?」
後ろからの声に振り向くとそれは大地で、私が見送る人が先生の彼女とは気づかなかったのだろう。
隣に立って私の見ていた人波に目を向ける。
「う、うん。まぁ…」
大地は曖昧な返事をさほど気にすることもなく、私をじっとみて頬を染めた。
それから巻いた髪を一束すくい毛先を撫でるようにそっと触れる。
「今日は…可愛いな」
「…今日“も”可愛いな、」
おどけて大地の言葉を訂正すると生意気だと言いながら大地が手を繋いだ。
「爪も綺麗にして…俺のため?」
「うん、全部大地のためだよ」
大地を見上げて微笑むと大地が無言で立ち止まった 。
そして空いた手で口元を隠し向こうを向いてしまったまま何の返答もよこさない。
「大地?」
「…そこは“大地のためじゃないもん!”とか言うとこだろ」
「………」
「そんなこと素直に言われたら俺何て言っていいのか…」
大地の耳が赤い。僅かに見える横顔も真っ赤になっている。
…なにこの大地面白い!
滅多に見れないデレデレ大地に顔が綻ぶ。
「…大地に可愛いって思ってほしいから頑張ったんだよ」
「………」
「それなのにそっぽ向いちゃうの?」
「分かった、分かったからヤメロって!」
恐る恐る大地が私を見て挙動を止める。
横顔からの想像以上に真っ赤な大地が固い表情で私を見下ろしていてその顔がたまらなく可愛くて、繋いだ手を軸にぎゅっと腕に抱きついた。
「ヤメロ真優」
「やだ!」
「ホント勘弁してくれ」
「やだよー」
「おまえ本当にドSだな」
「だったら大地はドMだね」
後ろからの声に振り向くとそれは大地で、私が見送る人が先生の彼女とは気づかなかったのだろう。
隣に立って私の見ていた人波に目を向ける。
「う、うん。まぁ…」
大地は曖昧な返事をさほど気にすることもなく、私をじっとみて頬を染めた。
それから巻いた髪を一束すくい毛先を撫でるようにそっと触れる。
「今日は…可愛いな」
「…今日“も”可愛いな、」
おどけて大地の言葉を訂正すると生意気だと言いながら大地が手を繋いだ。
「爪も綺麗にして…俺のため?」
「うん、全部大地のためだよ」
大地を見上げて微笑むと大地が無言で立ち止まった 。
そして空いた手で口元を隠し向こうを向いてしまったまま何の返答もよこさない。
「大地?」
「…そこは“大地のためじゃないもん!”とか言うとこだろ」
「………」
「そんなこと素直に言われたら俺何て言っていいのか…」
大地の耳が赤い。僅かに見える横顔も真っ赤になっている。
…なにこの大地面白い!
滅多に見れないデレデレ大地に顔が綻ぶ。
「…大地に可愛いって思ってほしいから頑張ったんだよ」
「………」
「それなのにそっぽ向いちゃうの?」
「分かった、分かったからヤメロって!」
恐る恐る大地が私を見て挙動を止める。
横顔からの想像以上に真っ赤な大地が固い表情で私を見下ろしていてその顔がたまらなく可愛くて、繋いだ手を軸にぎゅっと腕に抱きついた。
「ヤメロ真優」
「やだ!」
「ホント勘弁してくれ」
「やだよー」
「おまえ本当にドSだな」
「だったら大地はドMだね」