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恋セヨ乙女
第16章 真優と大地
「―――!!!」
そこから真っ二つに引き裂かれるような痛みに息が詰まった。
「…痛いのか?」
「大…丈夫…」
「無理するなよ」
「…してない」
―――初体験は痛いと聞いていた。
が、実際こんなにも痛いとは。
できる限りの平静を装っているつもりでも大地には分かるのだろうか。
動きを止め心配そうな顔で私を見ている。
「息…フーッて吐いて」
「ふ、フーッ…ひっ!」
さっきまでとは一転、艶やかな空気は消えそれはまるで身体の開通工事をするかのよう。
にじりにじり進んでは止め、進んでは止め…
一体どれほど繰り返しただろう。
「は、入った?」
「半分くらい」
「半分……」
こんなに痛いのにまだ半分もあるのか。
茫然とする私に大地が尋ねる。
「…やめるか?」
大地に抜いてもらえばこの痛みから開放される。
…でも、それでも私は大地と一つになりたいと願っていた。
「やめない」
「でも…」
「…私の全部あげるって言ったじゃん。大地はもらってくれないの?」
やっと訪れた今日なのに。
「そんなワケねーだろ?でも真優がこんなに痛がってるのに…」
「大丈夫だもん」
ギュッと大地に抱きつき自ら腰を近づける。
「―――――痛っ!!」
「――くっ…!!馬鹿!」
はあはあと互いに肩で息をするけどその意味合いは全く違う。
「とにかく無理するな、機会ならまだいくらだって…」
「嫌だ!」
ジワッと涙が溢れた。
「嫌だ…!そしたらまた服脱いでくれなくなっちゃうかもしれないじゃん」
溢れた涙がポロポロと零れ落ちる。
「私、大地と一つになりたいの。い、痛いのくらい我慢するからお願い…」
「真優…」
大地が困った顔で私の涙を拭う。
「…ホントおまえはドSだな」
「Sなんかじゃないよ」
「いや、ドSだよ」
フーッと深く息をついて大地が私に言い聞かせる。
「…泣いてももう止めらんねーぞ」
「うん」
「これからもっと痛いぞ、多分」
「うん…それでも大地と繋がりたい」
真っ直ぐ大地を見つめると大地の目が一瞬潤んだように見えた。
そして優しいキスをする。