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恋セヨ乙女
第16章 真優と大地
「なら…いっぱい動いていいよ」


「―――――っ!!煽るな!」


大地は細かい動きを繰り返す。
その腕も背中も汗ばんで息は荒い。


「はあっ……大地…」


「その声…やべーって」


少しずつ早まっていく大地の腰。
最初ほどの痛みはもうなく大地の動きを受け止められる。


私のための動きが大地のためのものに変わった。
私はそれが嬉しかった。


そして……


「――――――っ!!!」



ゴム越しに感じる痙攣は大地が私の中で精液を放出している印だろうか。


「…イった?」


「聞くな」



小さくキスをして、ズルリと大地が引き出される。
身体の中には押し広げられた感覚がまだ残っていて、繋がったことを実感した。


後片付けを終えた大地が私の隣に戻って来て、頭の下に腕を回し私を抱く。


大地の腕の中は暖かくてほっとして急に甘えたくなった。
胸に顔を埋め私からも抱きつくと、こめかみに、目尻に頬に催促のキスが落ちる。


顔を上げると大地は真っ直ぐ唇に触れた。
甘く優しいキスだった。



「身体、平気か?」


「…なんか変」


大地は「そうか」と呟いて私を優しく抱きしめる。
言葉にならない幸せを二人で分かち合いながら夜が更けていく。


――――私の初体験は幸せで暖かなものだった。
多分一生忘れない。
忘れられない。


初めて触れた人肌の熱さも、二人なら寒い夜も暖かいことも…


あの日教えてくれたのは大地だった―――――

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