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恋セヨ乙女
第17章 セックスレス
私が恭也を呼び出したのは年が明けてからの事だった。
冬休みのファミレスは客足も程よくて、冷静に話すには丁度良かった。
「……恭也!」
入り口でキョロキョロと私を探す彼に手を上げた。
恭也は私を見つけても笑うでもなく喜ぶでもなく
。
淡々とやってきて、そして座った。
「珍しいな、こんなとこ」
「…懐かしくない?昔はこうやって待ち合わせたわね」
「……そうだな」
やっと恭也が笑う。
私はそれが嬉しかった。
―――恭也とは友達の彼として知り合った。
私の友達と恭也が付き合っていて、もう一人、恭也の友達と四人でなんとなくいるようになった。
「何か頼む?」
「…メロンソーダ」
「変わってないのね」
フッと笑って呼び出しボタンを押すとすかさずやってきたウエイトレスにコーヒーとメロンソーダを頼む。
少ししてから運ばれたそれは必ず私の前へ、そしてコーヒーは恭也の前に置かれるから、ウエイトレスが去った後に交換するのが私たちの常だった。
最近ではファミレスなんて来ることもなくなってしまったから、懐かしいやり取りに胸がじんわりした。
恭也は私から見てバランスが取れていた。
外見、内面、思考…全て綺麗な六角形を形成できるような人だと思った。
…でも、パーフェクトほどつまらないものはない。
初め、私はどこか冷ややかに恭也を見ていたように思う。
そんな彼の印象を変えたのが「メロンソーダ」だった。
何でもソツなくこなす彼が必ず頼むそのギャップが非常に興味深かった。
それから注意して見てみると彼の意外な面は結構多くて。
…気がつけば少しずつ私は恭也に惹かれていた。
恭也の彼女…つまり私の友達は 可もなく不可もなく、どこかホワッとした危なっかしさを持った子だった。
私の気持ちに微塵も気づくことなく彼とののろけ話を聞かせては私の気を揉ませた。
冬休みのファミレスは客足も程よくて、冷静に話すには丁度良かった。
「……恭也!」
入り口でキョロキョロと私を探す彼に手を上げた。
恭也は私を見つけても笑うでもなく喜ぶでもなく
。
淡々とやってきて、そして座った。
「珍しいな、こんなとこ」
「…懐かしくない?昔はこうやって待ち合わせたわね」
「……そうだな」
やっと恭也が笑う。
私はそれが嬉しかった。
―――恭也とは友達の彼として知り合った。
私の友達と恭也が付き合っていて、もう一人、恭也の友達と四人でなんとなくいるようになった。
「何か頼む?」
「…メロンソーダ」
「変わってないのね」
フッと笑って呼び出しボタンを押すとすかさずやってきたウエイトレスにコーヒーとメロンソーダを頼む。
少ししてから運ばれたそれは必ず私の前へ、そしてコーヒーは恭也の前に置かれるから、ウエイトレスが去った後に交換するのが私たちの常だった。
最近ではファミレスなんて来ることもなくなってしまったから、懐かしいやり取りに胸がじんわりした。
恭也は私から見てバランスが取れていた。
外見、内面、思考…全て綺麗な六角形を形成できるような人だと思った。
…でも、パーフェクトほどつまらないものはない。
初め、私はどこか冷ややかに恭也を見ていたように思う。
そんな彼の印象を変えたのが「メロンソーダ」だった。
何でもソツなくこなす彼が必ず頼むそのギャップが非常に興味深かった。
それから注意して見てみると彼の意外な面は結構多くて。
…気がつけば少しずつ私は恭也に惹かれていた。
恭也の彼女…つまり私の友達は 可もなく不可もなく、どこかホワッとした危なっかしさを持った子だった。
私の気持ちに微塵も気づくことなく彼とののろけ話を聞かせては私の気を揉ませた。