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第17章 セックスレス

あの頃の私は現状とその先に続くもの、見え始めた自分自身との狭間であまり状態が良くなかった。


……手っ取り早く言えば性格がねじ曲がっていた。


私の友達、…理穂は私のような枷も何もない幸せな子だった。
私は理穂が好きだったけどどこかで羨ましく、その天真爛漫さが疎ましかった。


ある時恭也と理穂が喧嘩した。
私は理穂を慰める一方で恭也にけしかけた。


恭也の友達との浮気疑惑。
確か「恭也よりその友達の方が優しい」とか、そんな他愛ない愚痴をかなり大きく膨らませて伝えた。


さも彼女が彼に揺れているかのように…



二人を壊したいというより理穂に意地悪をしてみたかった。
そんな気持ちからだったように思う。



――――結果、二人は別れた。


私の言葉が原因かは分からないけど、それで壊れるならいつかは別れる運命だったんじゃないかってあの頃の私は思った。



それから慰めるように恭也に近づいて…



今に至る。