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恋セヨ乙女
第17章 セックスレス
「私ね、恭也と付き合って丸くなったって言われたの」
そう言われた時嬉しかった。
「恭也が私の道を応援してくれるのも、理解してくれたのも嬉しかった…」
親に見放された私の全ては恭也だった。
「自分に正直な私を尊敬するって…あの言葉に励まされた」
私は少し正直の意味を履き違えたのかもしれない。
「私は理穂みたいにはなれない。けど…これからも恭也の側に居たいの」
最後は心の叫びだった。
滅多に見せない私の弱い部分。
恭也は視線だけをテーブルに落としポツポツと話し出した。
「なんで今更理穂なんだよ…」
「…あなたが理穂を好きだったから」
「勘違いしてるようだけど理穂と別れたのは俺の意思、鞠華と付き合うと決めたのも俺の意思」
「………」
「ちょっと思い上がってるんじゃないのか?」
「………」
私は何も言えない。
心の中ではこの場をファミレスに設けて本当に良かったなんて検討違いなことを考えていた。
「あの頃…俺はちゃんと鞠華を見てたよ」
「………」
「理穂の事も…盛ってたことくらい分かってた。理穂と別れたのはそんなのが原因じゃない」
「…じゃあどうして?」
「俺が鞠華を好きになったから」
泣きそうに歪む口元を慌てて引き締めた。
欲しい時に欲しい言葉をくれるなんて恭也はずるい。
「鞠華とは色んな話をしたよな。鞠華の芯の強さや一途さはすごいと思った。性別を抜きにして人間として尊敬した」
「……もういいわよ」
涙声の私の制止を無視して恭也は続けた。
「俺は鞠華と逆で望んで親と同じ道を選んだ。でも背中を失って惑うこともあった」
「………」
「…そんな時、鞠華にいつも励まされてた。」
「…そんなことないと思うけど?」
「いや、そうなんだよ」
寂しそうに恭也は笑った。
「でも気がついたら俺の気持ちは恋愛のそれじゃなくなってた」
「………」
――――最後が来る。
緩やかに覚悟を決め押し黙った。
そう言われた時嬉しかった。
「恭也が私の道を応援してくれるのも、理解してくれたのも嬉しかった…」
親に見放された私の全ては恭也だった。
「自分に正直な私を尊敬するって…あの言葉に励まされた」
私は少し正直の意味を履き違えたのかもしれない。
「私は理穂みたいにはなれない。けど…これからも恭也の側に居たいの」
最後は心の叫びだった。
滅多に見せない私の弱い部分。
恭也は視線だけをテーブルに落としポツポツと話し出した。
「なんで今更理穂なんだよ…」
「…あなたが理穂を好きだったから」
「勘違いしてるようだけど理穂と別れたのは俺の意思、鞠華と付き合うと決めたのも俺の意思」
「………」
「ちょっと思い上がってるんじゃないのか?」
「………」
私は何も言えない。
心の中ではこの場をファミレスに設けて本当に良かったなんて検討違いなことを考えていた。
「あの頃…俺はちゃんと鞠華を見てたよ」
「………」
「理穂の事も…盛ってたことくらい分かってた。理穂と別れたのはそんなのが原因じゃない」
「…じゃあどうして?」
「俺が鞠華を好きになったから」
泣きそうに歪む口元を慌てて引き締めた。
欲しい時に欲しい言葉をくれるなんて恭也はずるい。
「鞠華とは色んな話をしたよな。鞠華の芯の強さや一途さはすごいと思った。性別を抜きにして人間として尊敬した」
「……もういいわよ」
涙声の私の制止を無視して恭也は続けた。
「俺は鞠華と逆で望んで親と同じ道を選んだ。でも背中を失って惑うこともあった」
「………」
「…そんな時、鞠華にいつも励まされてた。」
「…そんなことないと思うけど?」
「いや、そうなんだよ」
寂しそうに恭也は笑った。
「でも気がついたら俺の気持ちは恋愛のそれじゃなくなってた」
「………」
――――最後が来る。
緩やかに覚悟を決め押し黙った。